卵巣脳腫について

妊娠前から卵巣嚢腫

そのまま大きくならないようであれば様子見でも大丈夫ではないかと思いますが子宮頸管ポリープの事もありますので、お医者様と良く相談された方がいいかと思います。私も妊娠前から卵巣嚢腫がありました。手術前の検査で偽粘性のう腫と判り、腹腔鏡手術より開腹手術の方が良いと言われ開腹手術でした。

 

結果、いろいろ説明を聞いていると殆ど無いけれども、やはり麻酔を使うという事で胎児に必ずしも影響が無いとは言えないと言われ手術は断念。ところが第1子妊娠となり、膵臓と卵巣と2つの腫瘍が邪魔するかもしれないので、病院で手術をするかどうか聞かれました。妊娠中は、やはり胎児が大きくなる程に圧迫されかなり痛い思いもしましたが、何か影響があるよりはいいので我慢しました。

 

出産は普通分娩で行い、その後断乳出来た時点で卵巣嚢腫の摘出手術をしました。妊娠16週までなら手術が可能という事でしたが、妊娠しているので手術する場合は開腹手術になると伺いました。大きさは7センチで、以前に急性膵炎を繰り返した事もあって膵臓にも5センチの嚢腫がある状態でした。

 

手術後約1年で現在第2子妊娠中です。そのまま出産しました。妊娠前、膵嚢胞は手術はしない方が良いと言われていましたし、卵巣嚢腫もそのまま大きくならないようであれば様子見で定期検査のみでした。

チョコレートのう腫

チョコレートのう腫であれば、閉経して女性ホルモンの分泌が止まれば自然に小さくなってきます。内視鏡手術が得意な専門医にかかるほうが安心です。また卵巣のう腫は妊娠時の検査で発見されることもあるので、いつ手術をするかも問題になります。よく担当医と相談してください。50歳前後以上では、再発予防の意味から両方の卵巣を摘出してしまうことがあります。

 

また迷ったり、担当医が信頼できない場合は、別の婦人科医にセカンドオピニオンを求めてみた方がいいでしょう。内視鏡で卵巣を摘出したり、のう腫の部分だけをくり抜くことを「腹腔鏡下手術」と呼んでいます。手術による摘出が必要になります。手術で大事なのはどの時点で手術をしたらいいか、どういう方法で行えばいいかということです。しかし、4〜5cmになると、茎捻転や卵巣内出血などの危険性が出てくるので、手術を考えなくてはなりません。

 

卵巣がひとつ残れば、妊娠は可能ですが、若い人の卵巣脳腫の場合は、可能ならば卵巣を残してのう腫の部分だけを切除することが多いようです。腹腔鏡下手術は開腹手術に比べて傷が小さく体の負担も少なくてすみ、また4,5日の入院で回復も早いのが良い点です。腹部に2〜3カ所小さな切開を入れ、ここから内視鏡を挿入して、卵巣を摘出したり、周囲の臓器からはがす、のう腫部分だけをくり抜くといった作業が行えます。またときには開腹手術も必要な場合がありますから、担当医とよく相談しなければなりません。しかし閉経前に卵巣を2つ切除してしまうと、更年期と同じような症状が出てくるので、安易に卵巣を切除することは止めた方がいいでしょう。

 

卵巣を全部摘出するか、のう腫の部分だけを切除するかは、のう腫の進行状況や患者さんの年齢、希望などによって違います。しかし、ほかの卵巣脳腫の多くは、そのままにしておいて消滅するということはありません。いつどのような手術をするか、卵巣を摘出するか残すかという問題も含めて、納得できるまで主治医と話し合うことが大切です。基本的には、卵巣脳腫がまだ2,3cmぐらいと小さかったら、まず定期的な検査をして経過観察をします。手術には、開腹手術と内視鏡による腹腔鏡下手術があります。

 

超音波検診を受けること

グレープフルーツぐらいの大きさになったり、ひどい場合は、子どもの頭大になることもあります。卵巣脳腫では、基本的にその大きさが問題となってきます。ある程度の大きさ(コブシ大ぐらい)を超えると、根元からねじれる茎捻転が起きることもあります。

 

卵巣脳腫をそのままにしておくというのは、このような危険を抱えているということです。また循環障害をおこして腫瘍内に出血することも多くなります。またチョコレートのう腫の場合は、ある程度大きくなると突然破裂して腹膜炎やショック状態になることもあります。

 

症状が現れたら、すぐ専門医の検診を受けます。そこまでいかなくても卵巣が大きくなると卵管が引き伸ばされて働きが悪くなり、不妊症の原因になることもあります。この場合も緊急手術が必要です。

 

卵巣脳腫は症状がなくても発生していることが多く、子宮がん検査と同じように、年に一度は超音波検診を受けることが望まれます。女性で、気をつけているのにお腹周りが太ってきた、膨満感がある、下腹部に違和感があるといった場合には、あまり強い痛みが無くても気をつけて超音波検診などを受けるようにしましょう。症状があまりなく似ている病気は、腹水貯留、肥満、妊娠子宮、子宮筋腫などがあります。

卵巣は沈黙の臓器

検診や別の病気の検査で偶然、卵巣のう腫が見つかるケースが多くなっています。卵巣は腹壁の近くにあるので、卵巣が大きくなると腹壁が引っ張られて違和感や軽度の痛みを感じるのです。時には腰痛の原因になることもあります。

 

また、のう腫が大きくなるとのう腫に栄養をとられ、食欲はあってちゃんと食べているのにどんどんやせて来ることもあります。多くは症状がでたときや、または腹部の膨隆などで判明します。これは、大きくなった卵巣がなにかの弾みに根元からねじれた状態です。

 

専門医であれば、にぎりこぶし大ぐらいになったら手で触れてその存在が認知できるそうですが、この大きさになっても自覚症状はほとんどないのが一般的です。月経困難症が強く、子宮内膜症が疑われるときに、卵巣の超音波検査から発見されることがよくあります。しかしこぶし大より大きくなってくると、下腹部が膨らんできたり、違和感を感じることがあります。

 

また卵巣脳腫の茎捻転で激しい痛みを起こして気づくこともあります。卵巣は、沈黙の臓器ともいわれるくらいで、一般的には卵巣脳腫ができてもほとんど症状がありません。ねじれた部位から血行が途絶え、卵巣の細胞が壊死(えし)してしまうので、緊急手術が必要です。

子宮内膜症によって現れる症状のひとつ

10代から年配者まで注意が必要といえましょう。子宮内膜症では、子宮の内側をおおう内膜組織が、おなかの中などでほかの部位に飛び、そこで増殖と剥離を繰り返して子宮の中と同じように月経を起こすわけです。チョコレートのう腫の場合も、卵巣で増殖剥離した細胞や血液が卵巣内にたまったものです。この卵子が勝手に発生分化してしまい、半端に身体の一部を作ってしまったものがたまっているというわけです。

 

しかし何故分裂を始めてしまうのかは分かっていません。液体の中に髪の毛や歯、骨、皮膚などが含まれる類皮のう腫も原因は確かではありません。そして、剥離した細胞や血液は出口がないために、体内にたまってしまいます。卵子は受精をすると分裂していろいろな細胞を作り、人の身体となります。

 

卵巣脳腫の中でも、チョコレートのう腫は、子宮内膜症によって現れる症状のひとつです。このチョコレートのう腫以外の卵巣脳腫は、原因がほとんどわかっていません。また卵巣脳腫のうち「ルテインのう胞」は妊娠時に妊娠黄体から発生することが多いのですが、非妊娠時にも発生します。更年期を過ぎて卵巣のう腫が見つかる人もいます。

 

類皮のう腫は、10代、20代の若い女性にも多く、チョコレートのう腫は30代、40代に多く見られます。しかしこのようなものが含まれているのは、卵巣が卵子を蓄えているところだからです。卵巣のう腫は、更年期の女性だけでなく若い人にも多いのが特徴です。

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