パーキンソン症候群

パーキンソン症候群

パーキンソン症候群

 

 

パーキンソン病は主として、中脳の黒質とよばれる部分や大脳の脳基底核とよばれる部分の神経細胞に変性が認められ、神経細胞の数の減少と、残った神経細胞の中にレヴィー小体といわれる異常な物質が見られます。

 

脳からでるドーパミンという物質があります。手のふるえや足がすくむ症状は薬による治療は困難です。ドーパミンはやる気を出したり、気分をよくしたりする物質です。 パーキンソン病と同じような症状を示すものを、パーキンソン症候群といいます。これらの症状はパーキンソン病に使用される薬(抗パーキンソン病薬)によく反応して、症状が消失したり改善します。

 

しかし、Lドーパは長期に使っていると効きが悪くなったり、その血中濃度に関連した症状の日内変動(wearing off現象)が起こったり、急に動けなくなるオンオフ現象と呼ばれる症状が出ることがあります。他の薬品を使用します。

 

パーキンソン病と類似の症状を示す病気全般を指しています。片方の視床下核を刺激すると振戦、強剛、寡動、無言に効果があり、両方の視床下核を刺激すると歩行障害にも効果があるといわれています。

 

最近では定位脳手術を行い脳の決められた部位に電極をおき、それを刺激することにより、症状を軽減させる脳深部刺激法がよく行われるようになってきました。アセチルコリンは筋肉を収縮させる物質で、ドーパミンが少ないとアセチルコリンが増えてしまうと言う仕組みになっています。

 

典型的な症状がでてくれば神経内科の医者であれば診断は簡単に下せます。ですから若い人や軽少の人には最初にLドーパを使わずに別の薬から開始することが多いようです。それも小さな脳梗塞がたくさん起きた場合の多発性脳梗塞の症状として、見られます。

 

パーキンソン病というのは、このドーパミンという物質が何らかの原因で作れなくなってしまう病気です。パーキンソン病は40歳以後、特に50〜60歳代に症状が出始め、典型的な症例では振戦(ふるえ)、筋強剛、動作緩慢、姿勢反射障害(倒れやすい)などの症状がみられます。他にも向精神薬などの副作用でパーキンソン症候群になることもあります。

 

この病気は伝染性はなく、また、通常は直接お子さんに遺伝する病気ではありません。これらの病気はパーキンソン病とは原因や治療法、予後が異なっており、パーキンソン病と鑑別する必要のある病気です。また、ドーパミンとつながりの深い物質でアセチルコリンという物質があります。

 

しかし、初期のふるえだけのときは、なかなか診断をすることが難しいものです。パーキンソン病はふるえが特徴ですが、高齢者ではふるえが見られず、ほかの症状のみの場合もあります。

 

これからの治療ですが、薬物を使用しても進行し、困っている場合には期待できる方法です。重症度は分類化されていて、最も重症になってくると日常生活の全面的な介助が必要になります。 抗パーキンソン薬と呼ばれる薬がいくつもあり、劇的に症状が改善します。

 

どうしてこのような物質ができるのかは解っておりません。その原因で一番多いのは脳梗塞です。長い病気で、薬で症状の改善がある病気ですから、専門の神経内科医に診てもらうほうがいいでしょう。これはパーキンソン病にかなり特徴的な病理所見です。特殊なMRIを行うと中脳の異常を見つけることができるばあいがありますが、普通は異常がなく、症状と経過で診断します。

 

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