ブルガダ症候群

ブルガダ症候群

ブルガダ症候群

 

 

ブルガダ症候群の発作は夜間に多く現れることが特徴です。しかし、失神の既往がある症例あるいは無症候性の症例では、ヨーロッパより予後は悪くない可能性が示唆された」とまとめている。いずれも、A群で高く、B群、C群の順で低い傾向にあった。 

 

ヨーロッパの研究では、ブルガダ症候群あるいはブルガダ型の心電図(BSECG)が認められる患者の予後は、不良であることが報告されている。これはヨーロッパの報告と同様だったという。研究グループは、日本人のデータを集積し分析することが必要と考え、多施設研究に取り組んだ。自覚症状はなく、重篤な不整脈である特発性心室細動により失神、死に至る。なお遺伝子の変異は、常染色体優性で遺伝する。

 

ブルガダ症候群とは、心臓に明らかな異常が認められない場合でも心室細動が起こる特発性心室細動と呼ばれるものの一種です。カプランマイヤー法による生存率をみると、50カ月後にはA群は70%をきっていたが、B群とC群は95%以上の水準を保っていた。40歳前後の男性で、突然死の家族歴を持つ人に多いとされています。 

 

ブルガダ症候群の研究では、対象症例を心室細動による突然死の状況から救命された77例(A群)、失神の既往があった81例(B群)、無症候性の305例(C群)の3群に分け、比較検討した。心筋細胞の細胞膜上にあるナトリウム・チャンネルのαサブユニットをコードしている遺伝子の変異に原因がある。

 

ブルガダ症候群の症状は、心室細動による失神発作が代表的です。ブルガダ症候群(ブルガダしょうこうぐん)は、1992年にベルギー人のペドロ・ブルガダらによって発表された、原因不明・根治療法のない難病[1](2006年5月現在)。しかし日本では、「予後はそれほど悪くないというのが臨床現場の印象」(相原氏)であるなど、日本人の臨床像にはまだ不明な点が少なくない。

 

遺伝子の変異により心臓活動電位 (QT間隔) の延長が引き起こされ心室細動に至る。 A群では、ブルガダ症候群の家族歴あるいは突然死の家族歴、失神の既往の家族歴がある症例が目立ち、さらに家族歴があると予後は悪いという傾向があった。 

 

今回は、これまでに集積したブルガダ症候群あるいはブルガダ型のST上昇を認めた463症例(男性438例、女性25例、年齢52.5±15歳)を対象に、日本人の場合の予後を解析した。わが国で進行中の多施設研究によると、これまでの中間的なまとめでは、無症候性の場合、日本人の予後はヨーロッパより悪くない可能性が示唆された。 

 

これらの結果から研究グループは、「突然死の状況から救命された症例群では、ヨーロッパの報告と同じような予後を示した。一見心臓には異常が認められていませんが、心電図ではST上昇を伴った特徴的なブルガダ型心電図波形を示します。 

 

また、ブルガダ症候群の予後については、フォローアップ開始後の最初の1年間の心血管イベント(心室細動)の発生率は、A群で17.1%、B群で4.0%、C群で1.0%と、A群で特に高かった。健常者の突然死の一因と指摘されているブルガダ症候群において、ヨーロッパと日本では、その予後に違いがありそうだ。

 

また、心房細動の家族歴は、それぞれ35%、16%、13%だった。この病気は突然死を招くこともある予後不良の病気で薬による治療は無効といわれています。 ブルガダ症候群の特徴の1つである家族歴をみると、ブルガダ症候群およびブルガダ型の心電図の家族歴は、A群で15%、B群で7.3%、C群で5.5%に確認された。国立循環器病センターの相原直彦氏らが11月16日、セッション「Arrhythmias: Diagnosis and Electrophysiology」で発表した。変異したナトリウム・イオンチャンネルがアンキリン-Gと結合できないため、心臓活動電位が変化すると考えられている。

 

問題の遺伝子SCN5Aは第3染色体の短腕 (3p21) 上に位置する。しかし、植え込み型徐細動器が有効な治療法とされ、植え込み後の予後は良好といわれています。特に無症候性群については、家族歴が少ないことが日本人の特徴の1つとして浮かび上がっており、これがヨーロッパとの予後の違いを生み出しているのではないかと考察している。

 

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