ギラン・バレー症候群

ギラン・バレー症候群

ピークを終えると徐々に回復し、殆ど再発する可能性が無いので一度発症して回復すればもう掛かる心配は無い場合が多いです。ギランバレー症候群が再発する可能性は一般的には５％〜１０％と言われていますが、実際には５％未満程度です。

ギラン・バレー症候群に有効な治療法として、血液中に存在する末梢神経を攻撃する抗体や関連因子などを除去する目的で、血漿交換療法が用いられます。末梢の運動神経に障害がおこり、急に手足のしびれや筋力が低下して手足が動かなくなる（四肢の運動麻痺）などの症状を呈するもので、多くの場合、発病の１〜２週前に、先行してかぜの症状や下痢などの症状を伴います。

しかし、顔面麻痺や呼吸困難、声を出せないと言った重症になったり、機能障害と言った後遺症を残す人も少ないながら存在しており、人工呼吸器を装着する必要があるケースも。ギランバレー症候群の症状はまずは発熱や腹痛、下痢と言った風邪と似た症状が現れます。

しかし、一部のウイルスや細菌によってこの免疫機能が異常を起こし、誤って自身の運動神経を攻撃してしまう「自己抗体」を形成してしまう事があります。 それによって運動神経の機能を障害し、麻痺などを引き起こすと考えられているのです。

その数週間後に熱が下がったと思ったら急激に四肢の筋力が低下し始め、足から体の中心部に向けて麻痺が進み、４週間以内にピークを迎えます(中には発熱が起こらずに麻痺から始まる場合や体が動かなくなるほど麻痺するケースも) 麻痺の具合は個人差があり、中には自律神経症状や感覚麻痺を引き起こす場合もあります。

ギランバレー症候群の予防法は無いと言われていますが、自己免疫疾患の異常である点からストレスや過労、バランスのよい食事、適度な運動、規則正しい生活習慣を行う事が一番の予防法になるのではないかと考えられています。原因としては、先行して感染を起こした病原体（抗原）に対する抗体ができた後に、たまたまその抗体が同時に末梢の運動神経を攻撃してしまうことによるものと考えられています。

決して高い確率ではないものの、一度ギランバレー症候群に掛かった人は抗体の異常反応が起きやすくなっている可能性があります。どう言うことかと言いますと、人は風邪を引いたりすると原因となるウイルスや細菌を排除する為に免疫機能が血液中に抗体を作ります。

ギランバレー症候群の原因は完全には解明されていませんが、一説ではカンピロバクターやサイトメガロウイルス、ジェジュニと言ったウイルス・細菌の感染が有力視されています。 早い人は１ヶ月で完治したり１年経ってもなかなか治らない人もいたりと、現われる症状や回復度合いには大きな個人差があります。

また、呼吸筋麻痺が起これば人工呼吸管理が行われます。顔面神経麻痺や感覚障害あるいは脳神経麻痺を伴うこともあり、さらには呼吸筋麻痺（呼吸筋の筋力が低下して呼吸が出来なくなる）をきたすこともあります。

例を挙げると麻疹などがそれにあたり、抗体が出来れば２度と掛かる事がありませんよね。 遺伝性が原因と心配される事が多いですが、遺伝因子は無関係とされています。 それゆえ、インフルエンザワクチンなども避けた方が安全です。